PandaRin4’s blog

当ブログの記事は所属組織とは関係のない個人的見解です

vCSA7.0へのオフラインアップグレード

稿は "vExpert Advent Calendar 2020" 向けの記事です。

なお、vCSAの6.7 から 7.0 へのアップグレード手順を取り扱っていますが、Advent Calendar 向けに vSAN ライセンスの取り扱いについての内容を冒頭に記載します(この部分が vExpert Advent Calendar 向けです)。

 

 

 <<アップグレード手順のみ確認する場合は、冒頭部分を飛ばしてください>>


vCSA を 6.7 から 7.0 にアップグレードした場合、メジャーバージョンが変更となるため アップグレード後に 7.0 のライセンスを適用する必要があります。

vSphere についても メジャーバージョンの変更が伴うアップグレードの場合は、新しいバージョンに対応したライセンスの適用が必要になります。


そしてそれは vSAN などの追加機能のライセンスについても同様です。

本稿は vCSA のアップグレード手順のみを対象としていますが、vCSA の管理下に vSAN クラスタが含まれている場合は、vSAN ライセンスの適用も必要になります。

vSAN ライセンスは、vSAN が動作するクラスタの vSphere のバージョンに依存しないので、アップグレードする vCSA の管理下に vSAN クラスタを含む場合、vCenter だけでなく vSAN のライセンスも用意しておく必要があります。

(vSAN クラスタの vSphere のバージョンを 6.7 のまま運用する場合においても必要です)

 

 

※ 下記の例を本文に合わせる形に修正

(@gowatanaさん ありがとうございます!)

例)
vCSA を 7.0 にアップグレード + vSANクラスタ7.0 にアップグレード

アップグレードに必要なライセンスは
vCSA7.0 』+『 vSAN7.0 + vSphere7.0

vCSA7.0 + vSAN7.0 』+『 vSphere7.0

 


vCSA のみ 7.0 にアップグレード(vSphere はアップグレードしない(6.7のまま))

アップグレードに必要なライセンスは
vCSA7.0 』 + 『 vSAN7.0 + vSphere6.x 』

vCSA7.0 +  vSAN7.0 』 + 『 vSphere6.x 』

 ※ vCSA のアップグレード後に vSAN のみ評価ライセンスになります。
(vSANクラスタ自体は アップグレードしていないので vSphere は 評価ライセンスになりません)


 #私は vSANライセンスは、動作する ESXi ホストの vSphere のバージョンに紐づいていると思い込んでいました。
 #よくよく考えれば わかる話しですね・・・。

 #自戒を込めて この "恥ずかしながら" の部分が、vExpert Advent Calendar 2020 向けの記事です。

 

 

 <<ここから、本編『vCSA6.7から7.0へのオフラインアップグレード』の内容です>>

 "最新バージョン 今年のうちに!"


に vCenter Server Appliance の 7u1 が GA され細かな FP がリリースされており、わたしの環境もそれらに追随することになります。そんなタイミングなので 遅ればせながら vCSA 6.7u3a を 7.0d の手順も忘れずに記載しようと思います。
VBR のパッチがリリースされ 7.0u1 がサポートされました。当環境はメインのバックアップの仕組みは VBR に依存しているため、VBRが対応バージョンを最新化するタイミングで環境も追随することになります。

なお当記事は vCSA のアップグレードについて記載します。別途 非vSANクラスタのvSphere、vSANクラスタのvSphereのオフラインアップグレードについても触れますが、本稿が扱うのは vCSA 単独のアップグレードとなります。


提条件ですが、インターネットに接続の無い "オフライン" の環境で WebUI を使用した方法を取り扱います。

なお、今回はメジャーバージョンの変更が伴うため、通常のアップデート手順と異なります。箇条書きにすると以下となります。

■通常のアップデート手順

1.パッチファイル(FP.ISO)のダウンロード
2.データストアにパッチファイルを格納
3.VM (vCSA) でパッチファイルのマウント
4.VAMIでパッチファイルの適用
5.VM (vCSA) でパッチファイルのアンマウント


■今回のアップグレード手順

1.インストーラー(VMware-VCSA-all-7.0.0-16749653.iso)のダウンロード
2.作業端末でインストーラーをマウント
3.インストーラーの実行
4.アップグレード ステージ1
5.アップグレード ステージ2
6.インストーラーのアンマウント(割愛)
7.ライセンスの適用(割愛)

※ ライセンスの適用は 画面がモザイクだらけで 微妙になったので割愛します・・・


インストーラーのダウンロード
インストーラーは MyVMware のダウンロードサイトから入手します。今回は『 VMware-VCSA-all-7.0.0-16749653.iso 』を適用します。
VMware vCenter Server 7.0.0d Build 16749653 )

なお、vCSA の Native Backup を利用する場合は、リストア時にこのインストーラーを使用するので、この ISOファイルは削除せずに保管しておきましょう。

 

.作業端末でインストーラーをマウント
インストーラー( VMware-VCSA-all-7.0.0-16749653.iso )をマウントします。Windows10 系の OS であれば、ファイルを実行するだけでマウントされます。

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掲載している手順は Windows Server 2016 で実行しています。

 

インストーラーの実行
\vcsa-ui-installer\win32 に格納されているインストーラーを "installer.exe" 実行します。
インストーラーが起動したら 必要に応じて 下図の通り日本語化します。

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日本語化は必須ではありません

掲載している手順は 日本語化した状態で実行しています。

 

.アップグレード ステージ1
今回は6.7からのアップグレードなので "アップグレード"を選択します。

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新規インストールやリストア時によくおめにかかる画面です

Native Backupのリストアの実行は ココで "リストア" を選択することになります

 

概要は "次へ" を選択します。

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EULA は、許諾して "次へ" を選択します。

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既存の vCSA に接続するため、FQDNを入力し "ソースに接続" をクリックします。



既存vCSAのクレデンシャル関連の情報は事前に用意しておくと良いです

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vCSA6.0 から直接 7.0 にアップグレードするこは出来ません

既存の vCSA とvCSAが稼働するホストに関する情報を入力し、"次へ" をクリックします。

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ESXiホストのクレデンシャル関連の情報も事前に用意しておくと良いです

 

証明書に関する警告が表示されるので、"はい" をクリックします。

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vCSA をデプロイするターゲットホストに関する情報を入力し、"次へ" をクリックします。

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新バージョンの vCSA のデプロイ先を指定します

 

証明書に関する警告が表示されるので、"はい" をクリックします。

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アップグレードについてですが、これは既存 vCSA をインプレースアップグレードしているわけではなく、新 Version の vCSA に 既存 vCSA をリストアします。そのため、既存 vCSA と異なる仮名称を指定する必要があります。


同じ名称を指定すると下図のようにエラーが出力されます。

仮vCSA に関する情報を入力し、"次へ" をクリックします。

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同じ名前を指定しなければ このエラーは出ません

なお 最終的には 元の名称に戻ります。

 

アップグレード後の vCSA のデプロイサイズを指定し、"次へ" をクリックします。

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サイズ変更可能です

 

アップグレード後の vCSA をデプロイするデータストアを指定し、"次へ" をクリックします。

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デフォルト値は、既存 vCSA のデプロイされているデータストアが指定される訳ではないので注意しましょう。(しっかりと 任意のデータストアを選択しましょう)

 

仮vCSA に関するネットワーク情報を入力し、"次へ" をクリックします。

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このIPは恒久的に使用されるわけでは無いです(IP変更する訳ではない)

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既存 vCSA と同一の値を指定するとエラーになります。


ステージ1の設定の確認が表示されるので、問題無ければ "完了" をクリックします。
ステージ1が完了するまで待ちます。

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ステージ1が即時 実行されます。

 

.アップグレード ステージ2

ステージ1が完了すると、新旧両方の vCSA が起動します。なお、vSphereClient は、旧 vCSA のものが動作しています。
このまま 続行するとステージ2が開始されます。

ステージ1が完了したら、"続行" をクリックします。

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両方起動させる必要があるため、仮IP / 仮名称が必要になります。


概要は "次へ" を選択します。
選択後、ステージ2の事前チェックが実行されます。
チェック結果が表示されたら、"閉じる" をクリックします。

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vCSA のリストアする対象データを指定し、"次へ" を選択します。

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CEIP の参加可否について指定し、"次へ" を選択します。

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オフライン環境なので参加しないです


ステージ2の設定の確認が表示されるので、最下部のチェックボックス "ソースの vCenter Server をバックアップしました" にチェックしてから、"終了" を選択します。

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Native Backup は便利です


シャットダウンの警告が表示されるので、"OK" をクリックします。
ステージ1が完了するまで待ちます。

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VAMI でバージョン情報を確認してみると無事 7.0 にアップデートされています。

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VAMI のダークイメージは ログイン画面からダークです

 

 

vSphere Client を起動すると、暫くするとライセンスに関する警告が表示されます。vSAN クラスタは、vSphere6.7 ですが、vSAN ライセンスが評価ライセンスに変更されています。

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ライセンスのアップグレードは MyVMware で実行します

vCSA と一緒に vSAN ライセンスも7.0を適用しましょう。

 

以上です。

 

2020年4月のJapanVMUG

コロナ禍のなか、"コロナに負けない"をスローガンに JapanVMUGではRemote Meetupを中心に精力的に活動していました。

活動頻度・質は、世界一だったのではないでしょうか?

 

本来は記憶が鮮明なうちに 纏めておけば良かったのですが、あれよあれよというまに8月になってしまったので、備忘録的に残しておこうかと思います。

ユーザ会ならではの オフレコトーク満載なので詳細な内容は割愛。知りたい人は参加するしかない。

 

[4/3]

JapanVMUG Remote Meetup #1 & Remote vBeer #1
LT
・テレワークあるあるやノウハウについてvExpert2名が発表
  ・土村さん 富士通
  ・今井さん 富士通クラウドテクノロジー

LT後のディスカッションでは、やはりインフラ周りのトラブル(未然に防いだものも含む)や懸念が多かった。運用側とユーザー側の両方の意見を聞くことが出来たのはとても参考になった。

 

フリーディスカッション
・テレワークを快適にするグッズについて情報共有

長時間座りっぱなしなので、椅子やクッションなどのオススメなど地味に参考になった。

 

[4/10]

JapanVMUG Remote vBeer #2
・単独の開催としては、JapanVMUG 初のオンライン飲み会
・緊急事態宣言後の開催だったため、近況トークで盛り上がる

 - 色々な業界のユーザが参加しているため、なるほどのオフレコトークが熱い

・意外とテクニカルな真面目な話題(というよりも、もはや発表レベル)あり

 

[4/17]

JapanVMUG Remote Meetup #2 & Remote vBeer #3

VMware社からセッションを2本提供(JapanVMUG向けのスペシャルセッション)
  ・vSphere7アップデート①(7.0 Update)
  ・vSphere7アップデート②(新拡張機能k8s、Project Pacific)

カスタムISOでのバージョンアップの注意喚起など、結構大事な情報盛りだくさん。

 

LT
・GoさんのvSphere7 インプレッション
  実環境を使用しながらの解説は秀逸(これが無料で視聴できるのはスゴイ)

 

[4/24]

JapanVMUG Remote vBeer #4
・なんとなく、Remote vBeerは最長でも24時解散みたいな感じのルールのようなもので出来てきた。

・所々で、かなりテクニカルで真面目な話題もカジュアルに挟みつつ

 

 

結局、4月は大変な時期だったにもかかわらず Remote vBeerは毎週開催。リモートミーティングも隔週開催とハイペースにも関わらず、対面での開催に匹敵もしくはそれ以上の参加者数だった。2020年もJapanVMUGは勢いのあるユーザ会だと再認識。

 

Veeam Backup & Replication 10 a のオフラインアップグレード手順 + AWS Plug-in適用手順

VBR10aは、7月23日にRTM版が配布されていましたが、VBR10の初のマイナーバージョンアップである VBR10a (KB3228)の一般提供が開始されました。VBR10a のオフライン環境でのバージョンアップ手順について記載します。

本バージョンであるVBR10aが適用されるとビルド表記は "10.0.1.4854" となります。


VBR9.5u4b 9.5.4.2866

VBR10   10.0.0.4461

VBR10p1  10.0.0.4461 P1

VBR10p2  10.0.0.4461 P2

VBR10a  10.0.1.4854


VBR10aを適用するにあたって何点か留意点がありますので、先に触れておきます。

 

1点目

バージョンアップの前提条件ですが、VBR9.5u3 (ビルド 9.5.0.1536)以上である必要があります。なお、VBR10aにはこれまでリリースされた累積パッチ1(VBR10p1)および2(VBR10p2)の修正も含まれています。

ちなみに、vSphere7GA のバックアップは VBR10 以上でしかサポートされていませんが、正式サポートバージョンはVBR10p2です。ただし、幾つかのレア機能にバグはあるものの VBR10 および VBR10p1 でも vSphere7GA のバックアップは実行可能です(普通の使い方をしている分には気にならないと思います)。

VBR9 から VBR10 にアップグレードする場合は、VBR10p2 もしくは VBR10a のどちらかが良いでしょう。ただし、VBR10p2 のパッチ適用の前提条件(参照:https://pandarin4.hateblo.jp/entry/2020/08/14/191110)は VBR10 以上なので、手間を考えると VBR10a を選択したほうが良いと思います。

 

2点目

VBR10aRTM と VBR10a の isoファイルですが、ファイル名は若干異なりますが中身は全く同一であるため、RTM版をインストールしている方は特に何もする必要はありません。RTM版のビルド表記も "10.0.1.4854" です。

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ファイル名以外に差異はありません

 

3点目

6月に Veeam Backup for AWS (VBA)のv2がリリースされましたが、VBR10a ではネイティブに EC2インスタンスのバックアップ・リストアが行えるようになりました。なお、これらの機能は Plug-in として提供されます。

要するに VBR10a にバージョンアップ後に AWS Plug-in (ビルド 10.0.1.567) を適用するということです。この Plug-in は必須ではありません。EC2とか関係ない基盤であれば適用しなくても大丈夫です。

なお、この Plug-inの適用にあたっては、以下のインストールが必須となります。
     - Microsoft.NET Core Runtime 3.1.3

     - Microsoft ASP.NET Core 3.1.3 Runtime

未インストールの場合は、Plug-inインストール前にインストールすることが出来ます。ちなみに、Plug-inインストールにあたっては、OSの再起動は行われません。

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ダウンロードリンクはVBR10aのすぐ下にあります

 

4点目

このタイミングで "Veeam Agent for Linux" "Veeam Agent for Windows" もそれぞれビルドが (ビルド 4.0.1.2365) (ビルド 4.0.1.2169) にアップデートされているので Agentを利用している場合は、注意が必要です。

 


こからアップグレード手順になります。

 

まず有効化されているジョブを全て無効化し、VBRコンソールも落とします。

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いつもと同じですね


なお、ジョブを無効していない場合や、VBRコンソールを落としていない場合はエラーメッセージが出力されます。

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全てのジョブの無効化は必須です

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コンソールを落とし忘れてもエラーとなります


あらかじめダウンロードしておいたisoファイルの中の "Setup.exe" を実行します。

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KB3228からダウンロードできます


インストーラーが表示されるので "Upgrade" をクリックします。

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上述のエラーはタイミング的には、この後に出力されます


EULA が出力されます。チェックボックスにチェックを入れて "Next" をクリックします。

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おなじみですね


アップデート対象のコンポーネントが表示されます。"Next" をクリックします。

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ビルド表記の P1 および P2 は省略されています


ライセンス確認が表示されます。"Next" をクリックします。

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同一メジャーバージョンのアップグレードの場合は特に気にすることはありません

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Community Edition の場合はライセンスは指定なしです


サービスアカウントの確認が表示されます。そのまま "Next" をクリックします。

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変更しません


VBR構成データベースの確認が表示されます。そのまま "Next" をクリックします。

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変更しません


VBR構成データベースのアップデートの確認が表示されます。そのまま "はい(Y)" をクリックします。

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変更しません


リモートコンポーネントのアップグレードオプションの確認が表示されます。そのまま "Install" をクリックし、インストールを開始します。
なお、チェックボックスにチェックを入れるとリモートコンポーネントのアップグレードも実行します。

注意点としては、リモートコンポーネントも全てのジョブを無効化しコンソール等のコンポーネントを落としていないとアップグレードはエラーとなり失敗します。ただし、リモートコンポーネントのアップグレードの失敗は、このアップグレード作業の成否には関係ありません。リモートコンポーネントが失敗したからといって このアップグレード作業が失敗するわけでわありません。また、リモートコンポーネントのアップグレードは、いつでもVBRコンソールから手動にて実行可能なので、この作業で実施しなくても問題ありません。

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ここでは行いません


インストールが終わったら、そのまま "Finish" をクリックし、インストールを終了します。

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小規模な構成で約20分ほどです


インストーラを閉じます。

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アップグレード後は 表記が "Install" に変わります

 

れでVBR10aのインストール自体は完了です。

アップグレード後は、コンソールを起動し無効化したジョブを有効化します。初回起動時はVBSの最適化があります。

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"Finish" がアクティブ化するまで待ちます


ビルドが 10.0.1.4854 になっています。

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マイナーバージョンが "0" から "1" になっています

 


こから AWS Plug-in 適用手順になります。


あらかじめダウンロードしておいた "AWSPlugin_10.0.1.567.exe" を実行します。プラグイン適用に際しては、ジョブを無効化する必要はありません。ただし、VBRコンソールは落とす必要があります。

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Plug-inはKBからは直接ダウンロード出来ないので注意しましょう

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VBRコンソールが実行中だとエラーとなります


冒頭でも触れましたが、前提条件を満たしていない場合は そのまま "OK" をクリックし、インストールを開始します。

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再起動は不要です


EULA が出力されます。チェックボックスにチェックを入れて "Next" をクリックします。

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Plug-in にも EULA があります


インストール場所の確認が表示されます。適当な場所を指定して "Next" をクリックします。

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必要な容量は小さいです


インストールの確認が表示されます。そのまま "Install" をクリックし、インストールを開始します。

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1分程度で終わります

 

インストールが終わったら、そのまま "Finish" をクリックし、インストールを終了します。

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再起動はありません


Plug-in適用は非常に簡単ですね。

Plug-in適用後は関係する箇所に変更が加えられています。

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Before

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After

 

なお、ビルドの表記は変更ありません

以上が VBR10aアップグレードと Plug-in適用手順になります。

 

Veeam Backup & Replication 10 P2 のオフラインアップデート手順

##当初、あまり意味を見出せなかったのでボツにしていましたが、VBR10aのリリースで調べなおすのが面倒だったので備忘録的にUpしました

 

VBR10の累積パッチ2(KB3161)がリリースされました。VBR10のオフライン環境でのパッチ適用手順について記載します。
この累積パッチによってvSphere7 GA が正式正式サポートとなりました。

なお、本パッチは適用が必須とはなっていませんが、幾つかの修正が加えられているため適用が推奨されています。

詳しくは以下のページにあるリリースノートを確認しましょう。ここではパッチファイル(.exe)および新規インストールに使用するインストーラー(.iso)もダウンロードできます。
https://www.veeam.com/kb3161


VBR10P2のアップデートの前提条件ですが、VBR10(GAビルド10.0.0.4461)もしくは VBR10P1(10.0.0.4461 P1)である必要があります。要約するとP1と同じく9.5に適用するこは出来ません。P1も包含されているため、VBR10GAに適用することが出来ます。

なお、パッチ適用に際してはパッチファイル(ZIPを解凍すると.exeがあります)を使用しましょう。もし誤ってインストーラーを起動し、さらに誤って "Install" を実行した場合ですが、以下の画面の通り明らかに間違った手順だと気付ける親切設計になっているので安心です。

ちなみに P2 ではOSの再起動は不要です。

 

ここからがパッチ適用手順になります。いつもと同じような手順です。

箇条書きにすると

・有効化されているジョブを全て無効化する
VBRサーバにローカルコンソールで接続している場合は切断する
・パッチファイルを実行する(.exe)
  ・リモートコンポーネントもアップデートするか選択する
    ・リモートコンポーネントもアップデートする場合は、リモート側のジョブ無効化やコンソールも切断する
  ・Installを実行する
  ・Installを完了する
・コンソールを起動しジョブを有効化する
  ・リモートコンポーネント側でジョブ無効化などした場合はそちらも戻す
  ・(オプション)コンフィグレーションバックアップを実行する

 

以上

Veeam Backup & Replication 10 P1 のオフラインアップデート手順

VBR10の初の累積パッチであるP1(KB3127)がリリースされました。VBR10 のオフライン環境でのパッチ適用手順について記載します

このパッチはもっと早い段階でのリリースが予定されていましたが、Veeam社のコロナ対応に伴うリモートワーク化の影響でリリースが延期されていました。P1では幾つかの不具合が修正されています。

詳しくは以下のページにあるリリースノートを確認しましょう。ここではパッチファイルもダウンロードできます。
https://www.veeam.com/kb3127
 

ういえば前回、vSphere7 GAのリグレッションテストについて触れましたが、リグレッションテストは終了したようです。VBR10については、1点だけ不具合が発見されたようです。
具体的な説明は割愛しますが、レプリカフェールオーバーでVMをホットアドトランスポートモードでムーブした際にエラーが出る事があるようです。回避策もあるようですが、5月中旬頃にリリースを予定されている累積パッチ2に修正が含まれるようです。
この件が修正されると VBR10で vSphere7 GAが正式にサポートされることになります。
 
ちなみに VBR9.5 u4での vSphere7のサポートは予定されていないので、vSphere7環境で VBRを利用したい場合は、VBR10を導入することが必須となるので注意が必要です。
 
VBR10から VBR10P1へのアップデートの前提条件ですが、VBR10(GAビルド10.0.0.4461)である必要があります。9.5に適用することは出来ません。
 
お、VBRサーバがインターネットに接続されていて更新通知 ( Update notification )が有効化されている場合は、Veeam Update Notification ServerからXMLファイルを週に1回ダウンロードし、製品バージョン、パッチを比較します。アップデートが利用可能な場合は、自動更新の案内がポップアップされていることと思います。
ちなみに Update notificationはデフォルトでは有効化されています。
オフライン環境では有効化・無効化に関わらず特に何も発生しません。
 
念のため無効化(有効化)の手順を軽く触れておきます。
 
メインメニューから General Optionsを選択します。

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表示される Optionsの Notificationタブをクリックし、Update Notificationのチェックボックスチェックを外すと更新通知が無効化されます(チェックを入れると有効化されます)。

" OK " もしくは " Apply "をクリックして設定を反映します。

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マニュアルでは有効化が推奨されています
こからパッチ適用手順になります。手順についてはアップグレード等と違い、エディション差はありません( Community Editionも他のエディションと同様です)。
 
まず有効化されているジョブを全て無効化します。

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いつもと同じですね
あらかじめダウンロードしておいたパッチファイル( ZIPファイル )の中の exeを実行します。

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KB3127からダウンロードできます
インストーラーウィザードが表示されるので、"OK"をクリックします。

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今回は相当軽いです
"Install"をクリックします。

f:id:PandaRin4:20200429100032j:plain

インストールが終了するまで待ちます
インストールが終了したら "Finish"をクリックします。
なお、今回は OSの再起動はありませんので安心して終了しましょう。

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これでインストール自体は完了です
パッチ適用後は、コンソールを起動し無効化したジョブを有効化します。
なお、今回はVBSの最適化やコンポーネントのアップデートはありません。
 
ビルドが 10.0.0.4461 P1になっています。

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パッチ適用は非常に簡単ですね
 
VBR10 P1の適用手順は以上です。 

Veeam Backup & Replication 10 のオフラインインプレースアップグレードについて

月 VBR10の初の累積パッチである p1(KB3127)がリリースされましたが、そもそも VBR10のインプレースアップグレードについて触れていなかったので、先にアップグレードについて記載します。
 #記事をUpするのをうっかり忘れていました
 

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VBR9.5 から VBR10へのインプレースアップグレードの前提条件ですが、VBR9.5u3以降である必要があります。もう少し詳細な条件につては以下の記事とリリースノートを確認してください。
https://pandarin4.hateblo.jp/entry/2020/03/04/193058
 
なお、リリースノートのサポート欄にには vSphere7は記載されていませんが、シンプルな機能は動作します。これは VBR10の GA前にリリースされていた vSphere7 RCビルドがサポートされていたためです。ただし、vSphere7については、現在進行中のリグレッションテストが終わるまで正式サポートにはなりません。
 
 
ップグレードのような大きな変更を加える前は、念のため元に戻すための準備を出来る限りしましょう。

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わたしは、念のためスナップショットを取得しています
アップグレードにおいても事前に全てのジョブを停止させる必要があります。これはアップグレード中にジョブが開始されないためです。アップグレードを実行する際は、ジョブを停止しても良いタイミングを選択しましょう。
なお、ジョブを停止していない場合は、アップグレードプロセスがエラーとなり実行できないので、うっかり止め忘れても障害等は発生しません。

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全てのジョブを無効化しましょう
VBR10 の ISOファイルをマウントし Setup.exe を実行します。

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ISOファイルはあらかじめダウンロードしておきましょう
お馴染みのインストーラー画面が出力されたら Upgradeをクリックします。

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どちらをクリックしてもかまいません
なお前提条件に満たない場合は、ここでエラーが出力されます。よくあるものを貼っておきます。

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ジョブの無効化のみで大丈夫です
(コンソールではなく)VBRサーバの.Net Framework等が条件に満たない場合は、インストールを促されます。
注意点は、VBRのアップグレードではOSの再起動は伴いませんが、.Net Framework等のインストールではOS再起動が必須なことです。既存環境の実装状態によっては再起動が必要であることに注意しましょう。

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再起動のタイミングは任意で選択可能です
許諾して Nextをクリックしましょう。なお、コピーは 『veeam.com/eula.html』 にあります。

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EULAです

 

既存システムにインストールされているコンポーネントが表示されます。Nextをクリックします。

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ビルドNoも確認できます

 

ライセンスファイルを指定します。VBR10では新しいライセンスファイル形式になっているため、オフライン環境ではライセンスファイルはVBR10用のものをあらかじめ用意する必要があります。
なお、Community Editionの場合は、ここで何も指定せずに Nextをクリックします。

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.licファイルを指定します

ローカルのアドミニストレータアカウントを指定します。インプレースアップグレードなのでそのままの状態で Nextをクリックします。

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VBS (VBR構成データベース) を指定して Nextをクリックします。

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コメントが出力されますが "はい(Y)" を選択します

プロキシサーバなどのリモートコンポーネントも同時にアップグレードする場合はチェックボックスにチェックを入れます。
なお、VBRコンソールにてあとから個別にアップグレードすることも可能です。
注意点としては、リモートコンポーネントVBRをインストールしている場合、そのVBRのジョブも全て無効化しておく必要があります。かりにジョブを無効化せずに実行した場合は、リモートコンポーネントのアップグレードのみ失敗します。
Installをクリックするとインストールが開始されます。

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シンプルな構成ではチェックしても問題ありません

Installation succeededと出力されるとインプレースアップグレードのインストールフェーズは完了です。Finishをクリックします。

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Setup.exeの表示も Installに変わります
 
アップグレード後はコンソールを起動します。
コンポーネントのアップグレード確認画面が出力されるのでアップデートする対象を選択して Applyをクリックします。

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このあと Finishをクリックするとアップグレードは終了します
アップグレード完了後は、ISOファイルをアンマウントし、無効化したジョブを有効化しましょう。
なお、注意点としては、アップグレード直後はVBR構成データベースが最適化されているため、VBRサーバのパフォーマンスが低下する可能性があります。この最適化はデータベースのサイズに依存しており、1時間程度かかる場合もあります。
 
 
後にVBRを大きく変更したので、念のため Configuration Backup機能を利用してVBRサーバ自体の構成をバックアップしておきましょう。
Configuration Backup機能については以下を参照してください。
https://pandarin4.hateblo.jp/entry/2020/01/29/123251

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"Backup now" をクリックすると手動実行されます
オフライン環境のインプレースアップグレード手順は以上です。

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VBR10になりました
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Veeam Backup & Replication 10 のインプレースアップグレードの留意点

VBRの新メジャーであるv10がリリースされましたが、アップグレードの前に留意点があるので軽く触れたいと思います。
(当初はインプレースアップグレードについて触れようとしていましたがボリュームが大きくなったので記事を分割しました)

ず、インプレースアップグレードの前提条件ですが、VBR9.5u3以降である必要があります。それ以下のバージョンの場合は、まずVBR9.5u3以上にバージョンアップする必要があります。
また、ライセンスファイルについても注意が必要です。v10では新しいライセンスファイル形式を使用するため、オフラインでのインプレースアップグレードの場合は、あらかじめVeeamカスタマーポータルからv10ライセンスを手動にてダウンロードしておく必要があります(もちろん有効な保守契約が必要です)。
 

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.licファイルがダウンロードされます。

オンラインの環境では、自動的にダウンロードできるので特に事前作業は不要です。なお、v10に関しては、メジャーバージョンアップであるため、自動アップグレードはサポートされていなません。
次に対応するプラットフォームですが、リリースノートによるとESXi5.5以上になります。
また、いつもフライングするVBRにしては珍しく、ESXi7.0には触れられていません。
※触れられていない=2週間以内にリリースされないという事ですね:)

ンプレースアップグレードについては、ツイッター等でうたわれている通り、本当にスムーズで良いものだと思います。
基本的には、メジャーバージョンアップにも関わらずサーバの再起動も不要です。
ただし、例外もあります。詳細はアップグレードの記事で触れたいと思いますが、再起動が必須となる例もあります。
具体的には以下の3つソフトウェアがインストールされていない場合などは、再起動が必要になります。
Microsoft .NET Framework 4.7.2
Microsoft Installer 4.5
Microsoft PowerShell 2.0
 
このうち、確認が必要なのは、.NET Frameworkです。VBR9.5では .NET Framework の要件は 4.5.2 だったのでv10にアップグレードするにあたっては、現状のサーバにインストールされているバージョンによっては、再起動が必要となります。他の2つは必須バージョンの要件に変更はありません。
 

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インストーラーを起動しても先にこの画面に遷移するので安心です。
ちなみにややこしい話ですが、VBRコンソールに関しては、v10においても.NET Frameworkは4.5.2で大丈夫です。VBRのみ4.7.2が必須となります。
なお、VBRコンソール繋がりで脱線すると、複数のVBRがありそれぞれが異なるバージョンである場合、VBRコンソールはそれぞれのバージョンが必要になります。VBRコンソールに下位互換はありません
 
と、今どきの注意点としては、v10に限った事ではありませんが、ESXi5.5以降の環境でBackup Proxy Serverを使用する場合は、64bit版OSでしかサポートされません。
Backup Proxy Serverは Window10でも動作しますが、Win7からバージョンアップした32bit版Win10ではサポートされないので注意が必要です。(VDDK5.5以降では、32bit版のWindowsOSはサポートされていません)
ちなみに同じような話では、リモートコンソールとして VBRコンソールを利用する場合も32bit版OSはサポートされていないので同じく注意が必要です。
いずれにせよ、リリースノートについては関係ある箇所のみで良いので目を通すほうが良いと思います。今回のリリースノートについてはいつものような数ページ物とは異なり、全36ページの大作になっていることからも分かる通り、色々と大切なことが記載されています。
ちなみに、個人的にリリースノートを読んでいて非常に参考になったのは以下です。
Backup Copy job は、最新のバックアップファイルチェーンのみを処理します。既存のすべてのバックアップをコピーするには、バックアップサーバーの“HKLM\SOFTWARE\Veeam\Veeam Backup and Replication”キーの “BackupCopyMirrorAll(REG_MULTI_SZ”)レジストリ値を作成します。なお、この値には、バックアップコピージョブ名を入力する必要があります。
 
回は、実際にインプレースアップグレードについて触れたいと思います。